プラハ観光の見どころ!歴史が詰まったカレル橋

プラハ 絶景 チェコ
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なぜカレル橋が観光名所に?

カレル橋とプラハ城

プラハ城とカレル橋

プラハ市内を貫くブルタヴァ川にはいくつもの橋が架かっていますが、中でもカレル橋は特別です。

その理由はいくつかあり、

  • プラハで一番古い石橋
  • 聖人像が並んでいる
  • 橋塔からの眺めが絶景
  • 橋から投げ落とされた聖ヤン・ネポムツキーのエピソード
  • 夜景が綺麗

とさまざま。

カレル橋が繋ぐのはプラハ城がある城下町マラーストラナ地区と、広場やプラハ駅がある旧市街です。

今でこそいくつもの橋で繋がっていますが、かつてはこのカレル橋だけが東西を渡れる唯一の橋でした。

また、トム・クルーズ主演の映画「ミッション:インポッシブル」にも登場したロケ地でもあります。

カレル橋はこんな橋

プラハ カレル橋

カレル橋・旧市街側から

カレル橋をつくったのはカール4世(=カレル1世・カレル4世)、のちのローマ王です。

橋は45年かけてつくられ、完成したのは1402年の事でした。つまり600年以上存在するシニア(?)の橋です。

カレル橋の全長は500m以上、幅が約10mと大きいだけでなく、15のアーチと橋の左右合わせて30体の聖人像が特徴的。

また、橋の両側には塔がありどちらも入場料を支払ってのぼれるようになっています。

その塔の上からの景色は人気の写真スポットなので、ぜひのぼってみてください!

おすすめはカレル橋とプラハ城が臨める旧市街側の塔オールドタウンブリッジタワーです。

ちなみにマラーストラナ側はレッサータウンブリッジタワーと呼ばれています。

 

オールドタウン・レッサータウンブリッジタワー

開館時間:午前10時

閉館時間:季節による
4~9月:22時、11~2月:20時
3月・10月のみ20時まで

入場料:100コルナ(500円)※それぞれの塔で必要

【公式サイト】プラハ市公式観光ポータル

最寄りのトイレ

プラハ カレル橋 トイレ

お急ぎの方はこちらへ

橋塔にはトイレがありません。のぼる前に済ませておいてくださいね。

旧市街側の最寄りのトイレは、塔のそばのグリーンのドームがあるアッシジの聖フランシス教会に併設されているレストランのトイレです。

こちらのトイレは20コルナ(100円)で借りる事ができます。

チェコではトイレが有料なのでいつでも小銭をつくるようにしておきましょう。

たいていは5コルナ~20コルナです。

ちなみに写真のトイレという字のすぐ左の銅像はカレル橋をつくったカール4世です。(なんかすいません。)

オールドタウンブリッジタワー

プラハ オールドタウンブリッジタワー

オールドタウンブリッジタワー

この塔自体も14世紀につくられた歴史あるゴシック建築物です。

よく見ると上段に2体、下段に3体(一見5体に見えるけど)の像があります。

特に下段の3人は左からカール4世(カレル橋をつくった例の人)、聖ヴィート(プラハ城で祀られている人)、聖ヴァーツラフ(聖ヴィートにプラハ城を捧げた人)という、チェコの人気トリオが並んでいるのでお見逃しなく。

プラハ カレル橋 オールドタウンブリッジタワー

絶景・・・!

人々が行くカレル橋。

その先に広がる中世ヨーロッパの街マラーストラナとそびえ建つプラハ城

旧市街側の橋塔が人気なのはこの景観が理由です!

美しい城下町マラーストラナ

プラハ プラハ城 マラーストラナ

マラーストラナ地区

赤い屋根の家々が並ぶマラーストラナはカレル橋よりも歴史が古い地区ですが、プラハ城の守備役を担ったため度々攻撃され損壊を受けました。

現在の美しいマラーストラナ地区には17世紀から18世紀にかけて、バロック様式で再建された姿が残っています。

丘の上のプラハ城

プラハ城 プラハ

プラハ城

世界で最も古くて大きなお城としてギネスブックにも載っているプラハ城。

正式にはプラハ城内の一角にある聖ヴィート大聖堂といいます。

大聖堂の地下にはチェコ(=ボヘミア)の歴代の王が眠っており、プラハ城(の起源)を建てた本人、聖ヴァーツラフ自身も専用の礼拝堂に頭蓋骨が納骨されています。

彼はチェコでは英雄&守護聖人として称えられ、国民の危機には蘇って敵を倒すと伝えられているそうです。(怖くない?

ちなみに、後世に生まれたカール4世はヴァーツラフ王冠をつくったりして自身を彼の後継者としてアピールするほどヴァーツラフに憧れていたんだとか。

プラハ カレル橋 プラハ城

中世ヨーロッパ感

この景色を見る為には階段をのぼらなければならない(エレベーターはなし)のと、逆光を避けるために午前中がおすすめです。

ブルタヴァ川とプラハ旧市街

プラハ 旧市街 ブルタヴァ川

こちらも良い眺め

オールドタウンブリッジタワーから南方を向くと一本南のレギー橋が見えます。

レギー橋やカレル橋周辺は川沿いに歩道が広く確保されおり、夕方や夜にはロマンチックな雰囲気になるので散策に最適です。

プラハ 旧市街広場 カレル橋

旧市街広場方面

プラハ観光の人気スポット、旧市街広場時計塔も見えます。

とはいっても百塔の街と呼ばれるプラハでは時計塔も馴染んでしまってわかりづらいですね。

ちょうどアッシジの聖フランシスコ教会で見えませんが、奥には2本の鉄塔が特徴のティーン教会もあるはずです。

カレル橋を渡ろう

プラハ カレル橋

旧市街側

カレル橋の上には楽器を演奏している人や似顔絵を描く人など、大道芸や土産物の露天商が集まっています。

カレル橋は通行料などは不要なので誰でも自由に渡れるのですが、混雑する事が多くスリも出ます

特に聖人像を見る為に立ち止まったり、写真を撮ろうとカメラを構えている瞬間などが狙われやすいのでご注意を。

プラハ カレル橋

マラーストラナ側

筆者は旧市街側からマラーストラナ方面へ向かって渡る事にしました。

古い銅像、赤い屋根の街、そびえるお城、さながらRPGゲームのダンジョンのような世界観です。

ドラクエの曲なんか聴きながら散歩してもいいですね。

聖人像と共にヨーロッパの歴史に触れる

カレル橋の欄干には左右15体ずつ、合計30体の聖人像が立っています。

せっかくなのでその中の見どころをご紹介します!

プラハ カレル橋 聖人像

聖母マリアと聖ドミニコ&聖トマス(1708年)

中央は幼いイエスを抱く母マリア、左は昔は大きなロザリオ(十字架)を右手に持っていたのに手ぶらになっちゃった聖ドミニコ、右はイエスに話しかけている哲学者聖トマスです。

「本買ってよぉぉ…」なんていう本の押し売り業者ではございません。

カレル橋 プラハ 聖人像 聖カルヴァリ

聖カルヴァリ(1629年)

30体のうち最も古い像として知られるこちらの聖カルヴァリ

要はキリストの磔刑(張り付けシーン)ですが、本当に古いのはキリストが張り付けられている十字架です。

カレル橋の装飾はここに木製の十字架が立て付けられているだけでした。

しかし1400年代の戦争で破壊されてしまい、再建しましたが木製では傷みやすかったので1600年代に金属の十字架に建て替えられました。

ところがそれもヨーロッパにおける三十年戦争中にスウェーデン軍に破壊されてしまいます。

それでも諦めず十字架をイエス付きで造りなおし、1861年には両サイドにイエスを見守る聖母マリア聖ヨハネが新たに加えられました。

聖キリルと聖メトディウス プラハ カレル橋

聖キリルと聖メトディウス(1938年)

聖キリル聖メトディウスはギリシャ人の兄弟で、チェコ(=ボヘミア)へやってきてキリスト教を布教しました。

彼らは聖書をギリシャ語からスラヴ語(チェコ語の祖先)へ翻訳しながら布教活動を行い、またキリル文字の前身グラゴール文字を考案したりと、宗教的にも文化的にも後世に残る多大な貢献が認められ、特にスラヴ語圏で崇拝されています。

プラハ城の聖ヴィート大聖堂には芸術家ミュシャによる聖キリルと聖メトディウスの生涯を表したステンドグラスがあり、一目見ようと多くの観光客が訪れます。

プラハ カレル橋 聖人像 フランシスコザビエル

聖フランシスコ・サビエル(1711年)

日本人が名前を聞いてピンとくる人、聖フランシスコ・ザビエルです。

初めて来た場所で知り合いを見つけたときのようなホッとする感じがありますね。
でも仲良く喋ってたら実はすごい人だったと知ったときの突然感じる距離感も・・・。

彼は日本に初めてキリスト教を伝えたカトリックの宣教師です。

他にもインドマレーシアなどの東南アジアでも布教活動を行ったので、台座には刀を携えた日本人やインド人と思われる人々がザビエルを支えています。

カレル橋 プラハ観光 聖人像

洗礼者ヨハネ(1857年)

金色の十字架を抱える聖ヨハネは、キリスト教に入信する際の儀式である『洗礼』を施していた人です。

イエス・キリストもヨルダン川で彼の洗礼を受けたとされています。

しかし「悔い改めよ~」と人々に訴えかける人生を送ったヨハネさん、最期は頭を斬首され少女に献上されてしまいます

なぜそうなってしまったかというと、王様が自分の誕生日の祝宴で踊ってくれた少女に「ご褒美に何がほしい?なんでもあげるよ!」と尋ねたら「ヨハネさんの首!」って言われちゃったから。

列席の人も見てる中約束しちゃった手前あとに引けなくなった王様、衛兵に命令しヨハネさんの首をお盆にのせて少女にプレゼントしてしまいました。ひぃぃぃぃ。

カレル橋 プラハ観光 聖人像

聖フランシスコ・ボルジア(1710年)

聖人像たちの中で一つだけ色の付いている像があります。聖フランシスコ・ボルジアです。

彼はヨーロッパ史で悪名高いスペイン貴族のボルジア家に生まれました。

ローマ教皇(=ローマ法王:カトリックのトップ、バチカン宮殿に住んでる人)を2人も輩出した大貴族ですが、邪魔者は暗殺、聖職者なのに愛人と子供多数、ワイロで地位獲得など、「史上最悪の教皇」とまで呼ばれる始末。

そんな悪評立ちまくりなローマ教皇の曾孫にあたる聖フランシスコ。

なのになぜか誠実な人柄と正義感を持ち合わせており聖職者になりたいと希望しますが、スペイン国王からの信頼が厚かったので「総督やって☆」と依頼されます。(総督:地方の政治や軍事のまとめ役)

彼は持ち前の正義感から官僚たちの不正を取り締まり、人々が安心して暮らせるよう防衛を強化したりと真面目に取り組みましたが、最愛の妻を亡くした事をきっかけに地位を捨て、ようやく念願のイエズス会に入会し修道士として歩みはじめます。

大学を設立したり貧しい若者へ教育支援を施したりと、彼の活動はまだ知名度の低かったイエズス会を大きく育てる事となり、のちにイエズス会の総長までのぼりつめ聖人となりました。

人が一番集まっているのは聖ヤン・ネポムツキー像

プラハ カレル橋 聖ヤン・ネポムツキー

聖ヤン・ネポムツキー(1683年)

カレル橋を渡ると、橋の一部に人が集まっていると思います。聖ネポムツキーのブロンズ像です。

なぜ人が集まるのかというと、このブロンズ像の台座を触ると幸運が訪れるというジンクスがあるから。

決してネポムツキー像の素晴らしさに見惚れているのではなく皆自分の幸せをつかみ取る為に必死で手を伸ばしているのです。

そもそもネポムツキーってだれ

ネポムツキーはチェコでは有名な聖人で、時の王ヴァーツラフ4世の怒りを買い拷問されたあげくカレル橋から投げ落とされ殉教した悲劇の人。

王様を怒らせた理由は諸説ありますが、最も有名なのは王妃ジョフィエからの懺悔(ざんげ)を受けた司祭のネポムツキーが、王様に懺悔の内容を聞かれても秘密を守り通したからというものです。

伝説ではネポムツキーの遺体がブルタヴァ川に浮かんでいるのを発見された時に不思議な星の輝きがあったとされ、ネポムツキー像の頭部にもその象徴として5つの星が添えられています。頭を打って星が飛んでるわけではありません。

また、300年以上経ってから調査の為にネポムツキーの墓を開いてみると、当然遺体は腐敗していましたが舌だけが腐らず残っていた為、告解の秘密を守った事への天からの報い(=奇跡)と認められ聖人とされました。

現在ネポムツキーはプラハ城の聖ヴィート大聖堂に眠っています。

実はカレル橋で一番重要な場所

プラハ カレル橋 聖ヤン・ネポムツキーが投げ込まれた場所

聖ヤン・ネポムツキーが川へ投げ込まれた場所

知らなければ素通りしてしまいそうなこの場所が、ネポムツキーが投げ込まれた場所です。だいたい橋の真ん中あたり、プラハ城側にあります。

聖ヤン・ネポムツキー像の台座を触ると幸運が訪れるというジンクス、実はこちらが本当に効果がある場所とされているのです。

しかし知らずにネポムツキー像の台座だけ触って帰ってしまう人も多いので、ぜひ見逃さないようにしてくださいね。

ジンクスの方法

①地面にある金の杭を右足で踏む

②左手を欄干の十字架に添え

右手でネポムツキーの頭の星をなでる

夜景がロマンチックなカレル橋

プラハ 夜景 カレル橋

カレル橋とペトシーンタワー

カレル橋周辺は夜になると一気にロマンチックな雰囲気に変わります。

横浜の山下公園、京都の鴨川ばりにプラハのカップルが集まる場所です。

ライトの光が映るブルタヴァ川とカレル橋のアーチはとても美しく、夜景が綺麗と評判のプラハのハイライトですから見逃せませんね。

ただしカレル橋周辺は夜も人通りが多く地元女性が一人で犬の散歩をしていたりするので治安は良い方ですが、道中に人気のないトラムを使ったり路地裏や公園を通るのは避けてくださいね。

カレル橋へのアクセス

旧市街側

トラム停留所Staroměstskáより徒歩5分

地下鉄A線Staroměstská駅より徒歩7分

マラーストラナ側

トラム停留所Malostranské náměstíより徒歩5分

地下鉄A線Malostranská駅より徒歩10分

旧市街側もマラーストラナ側も最寄り駅はトラムの停留所です。

地下鉄の方が便利な場合は旧市街側のStaroměstská駅で降りて向かうのがおすすめ。

マラーストラナ側のMalostranská駅からだと途中落書きの激しい細い路地裏を通る事になる為、夜は心細く感じるかもしれません。

それでは安全で楽しい旅を!(@^^)/~~~

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